今回は『光の雑学』として、
1、ガラスが透明なのはなぜ?
2、光の反射・吸収って?
という2つの疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
ガラスが透明なのはなぜ?
ガラスが透明なのはなぜ?
さっそく『ガラスが透明なのはなぜ?』の答えから!
「ガラスが透明な理由」は、ずばり
ガラスが光を【反射せず、透過する】から
ガラスが光を【吸収しない】から
の2つです。
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まず「ガラスが透明な理由」として大事なのは
ガラスが光を反射しない(透過する)
という点です。
「ガラスの主成分」は
二酸化ケイ素(SiO2)
という物質で、
分子同士のくっつきがバラバラ(配列が不規則な【非晶体】)
になっています。
分子や原子が
きちんと順序良く並んでいる【結晶体】
であれば、光は
結晶と結晶の間(粒界:りゅうかい)で方向が曲げられる(散乱)
ため、
光が反射することで色を認識できる
のですが、ガラスは
非晶体で光の乱反射が起こりにくい
ため「ガラスが透明に見える」わけです。
ただガラスでも
表面や内部に【傷】があれば光を反射するようになる
ため、
【すりガラス】ではガラス表面を傷つけてデコボコにすることで不透明化
しています。
次に「ガラスが透明な理由の2つ目」として
ガラスが光を吸収しないこと
も絶対に欠かせません。
「光を吸収」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、
【太陽光】や【蛍光灯】は【たくさんの色】が集まった光(正確には異なる【波長】の集まり)
なので、例えば
青色だけを吸収しない場合(青色以外を吸収する場合)では物が青色に見える
のです。
「光を吸収するメカニズム」は少し複雑ですが、ざっくりいえば
光エネルギーを分子・原子が一度もらって、あとで放出するまでの間にエネルギーの性質が変わるから
です。
ちょっと応用編になります(読み飛ばしてもOK)が、高校~大学レベルの物理知識で簡単に「光吸収の仕組み」を説明すると、
当該物質の分子・原子と同程度のエネルギー差をもつ電磁波が入射した際、共鳴相互作用により光エネルギーが分子・原子に移動することで一度分子・原子は励起したのちエネルギーを放出することで基底状態に戻るが、その過程で電磁波の波長・強度がともに変容するため光は見かけ上波長(つまり色)を変え続ける
という感じです(視覚的には入射電磁波の消滅ですね)。
さて…何の話をしていたか忘れてしまったかもしれませんが、要は
二酸化ケイ素が光の波長とシンクロしない
から、
ガラスも光を吸収せず透明に見える
わけですね。
ただ、
純粋な二酸化ケイ素だけのガラスなら光を反射・吸収しません
が、
一般的なガラスは不純物を多く含む
ため
ガラスの厚みを増やすだけでも色の陰りが見えたり、不透明に見える
ようになります。
なお、「光ファイバー」や「ビーカー・フラスコ」で有名な
【石英ガラス】は二酸化ケイ素の純度が高いもの
なので、よほどのことがあっても
透明さはなかなか消えない
はずです(学生の方は自由研究として石英ガラスの厚みが何mまでなら透明なままかーなどの実験してみると先生から高評価をもらえるかもしれません)。
以上、『ガラスが透明なのはなぜ?』について簡単にまとめました。
お読みいただきありがとうございました<(_ _)>
『ガラスが透明なのはなぜ?』まとめ
ガラスが透明なのはなぜ? ⇒ ガラスが光を反射せずに透過し、かつ吸収しないから