今回は「原子番号11,12,13,14,15」にあたる
ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)の説明です。
ここまでは誰もが知っている有名な元素ばかりだと思います。
最初の方は書きやすくて助かりますね<(_ _)>
原子番号61以降は半分以上知らないので、その辺で挫折してしまうかもしれませんが、何卒ご了承ください。
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原子番号11,12,13,14,15/ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン/特徴・性質・名前の由来
原子番号11 ナトリウム(Na)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号11 ナトリウム(Sodium)」の名前の由来は、アラビア語の「ソーダ(Soda)」です。
ソーダと聞くと炭酸飲料のイメージをもつと思いますが、現代の意味とは異なります。
初期のソーダには炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が含まれていましたが、現在の炭酸飲料は炭酸ガス(CO2)を加圧したものが主流ですよね。
ナトリウムはアルカリ金属で反応性が高いので、金属としての使い道はあまりありません。
しかし人体にとっては極めて重要な元素で、神経伝達や浸透圧の調整など欠かすことのできない存在です。
神経伝達を例にとれば、プラスの電気をもつナトリウムイオンが神経細胞に侵入することで電流を発生させています。
その電流が隣の神経細胞を刺激するといった過程を繰り返し、特定の情報が伝達していくのです。
人体にとってナトリウムの濃度も非常に重要で、体の水分が減って血中のナトリウム濃度があがれば、
濃度を下げるために水分を補給しようと脳が判断して喉が渇きますよね。
ちなみに海水を飲んでも喉の渇きが収まらない(体が不調になる)理由は、海水に塩(塩化ナトリウム:NaCl)が多量に含まれていて、
ナトリウム濃度を下げるどころか逆に上昇させてしまっているためです。
他にも、ナトリウムの炎色反応を利用したナトリウムランプ(トンネルの黄色いランプなど)に利用されています。
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原子番号12 マグネシウム(Mg)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号12 マグネシウム(Magnesium)」の名前の由来は、ギリシアのマグネシア地方にあった「マグネシア石」です。
少し意外かもしれませんが、マグネシウムは金属としては3番目に軽い元素で、アルミニウムの方が重いくらいです。
この軽いという性質からマグネシウム合金は車や飛行機の軽量化に使われています。
最近ではノートパソコンの外装にも使われていることがありますね。
ただし、非常にさびやすいので、コーティングが欠けるとすぐ変色します。
他にも、植物が光合成するための組織である葉緑体(クロロフィル)では、光を電子に変換する役割を担っています。
原子番号13 アルミニウム(Al)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号13 アルミニウム(Aluminium)」の名前の由来は、古代ギリシア・ローマでミョウバンを意味していた「アルメン(Alumen)」です。
スーパーで売っている焼ミョウバンにもちゃんとアルミニウムは含まれていますよね。
金属元素としては地殻中に最も多く存在しているため、現在では非常に安価に生産・加工できます。
アルミ缶やアルミホイルなどを思い出していただければわかりやすいと思いますが、使い道が非常に多岐にわたる元素です。
安価であるというメリットに加えて、軽い・強い・電気を通す・熱を伝える・無毒無臭といった特徴があるので、
工業のみならず医療にも欠かせないほどの優秀な元素です。
ただ、いくら安いとはいっても、1円玉を1円以内で作れるほどには安くありません。
原子番号14 ケイ素(Si)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号14 ケイ素(Silicon:シリコン)」の名前の由来は、ラテン語の「火打ち(Silicis)」です。
地殻の存在量(重量%)は酸素に次いで多い27.7%です。
ケイ素は半導体として有名ですよね。
念のため説明しておくと、半導体というのは条件次第で電気を通すか通さないか変わる物質のことです。
ケイ素が電気を通すかどうか(電気伝導度)は、温度や不純物の量、光などによって大きく変化します。
特に温度が高くなると電気を通しやすくなるというおもしろい性質を持っています。
ケイ素単体ではパソコンや太陽電池のような電子機器に主に使われていますが、
化合物である鉱物の場合はガラスやセメントに、また炭素と結合させることでゴムやワックスとして使われています。
原子番号15 リン(P)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号15 リン(Phosphorus)」の名前の由来は、ギリシア語の「光(Phos)と運ぶ(phoros)」です。
肥料としてのリンが有名かもしれませんが、体を動かすエネルギー源となるATPとしての役割が非常に重要です。
私たちが活動するときのエネルギーというのは、ATPの末端のリン酸が離れたときに出るエネルギーです。
また、リンそのものもDNAやRNAといった遺伝情報の構成に欠かせません。
リン酸カルシウムは骨や歯の成分であるなど、体を支えてくれる大事な元素ですね。
また、マッチの発火剤にもリンが使われています。
以上、『原子番号11,12,13,14,15ーナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)/特徴・性質・名前の由来』でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>
「原子番号11,12,13,14,15ーナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン/特徴・性質・名前の由来」まとめ
原子番号11 ナトリウム(Na)/特徴・性質・名前の由来
・ アルカリ金属で反応性が高いので、金属としての使い道はあまりありません。
・ 神経伝達や浸透圧の調整など欠かすことのできない存在
・ 人体にとってはナトリウムの濃度が非常に重要
・ ナトリウムの炎色反応を利用したものにナトリウムランプがある
原子番号12 マグネシウム(Mg)/特徴・性質・名前の由来
・ 金属としては3番目に軽い元素
・ マグネシウム合金は車や飛行機の軽量化に使われています。
・ 葉緑体(クロロフィル)では、光を電子に変換する役割を担っている
原子番号13 アルミニウム(Al)/特徴・性質・名前の由来
・ 金属元素としては地殻中に最も多く存在しているため、安価に生産・加工できる
・ 軽い・強い・電気を通す・熱を伝える・無毒無臭といった特徴がある
・ アルミ缶やアルミホイル、1円玉の原料などの他にも、医療分野で広く利用されている
原子番号14 ケイ素(Si)/特徴・性質・名前の由来
・ 地殻の存在量は酸素に次いで多い
・ 電気伝導度が温度や不純物の量、光などによって大きく変化する
・ ケイ素単体ではパソコンや太陽電池のような電子機器に主に使われている
・ 鉱物の場合はガラスやセメントに、炭素と結合させた場合はゴムやワックスに使われている
原子番号15 リン(P)/特徴・性質・名前の由来
・ ATPとしての役割が重要で、ATPの末端のリン酸が離れるときにエネルギーを出す
・ リンそのものもDNAやRNAといった遺伝情報の構成に欠かせない
・ リン酸カルシウムは骨や歯の成分
・ 肥料やマッチの発火剤にも使われている