今回は「原子番号16,17,18,19,20」にあたる
硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)の説明です。
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原子番号16,17,18,19,20/硫黄、塩素、アルゴン、カリウム、カルシウム/特徴・性質・名前の由来
原子番号16 硫黄(S)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号16 硫黄(Sulfur)」の名前の由来は、サンスクリットの「火のもと(Sulvere)」です。
温泉の匂い成分として有名ですが、工業的には天然ゴムに混ぜることで弾力性をあたえるために用いられています。
車のタイヤに使われるゴムタイヤはゴムに炭素と硫黄を混ぜ合わせて作られたものですね。
その他にも、中性洗剤や火薬の原料としても利用されていて、
ヒトの必須アミノ酸であるメチオニンにも硫黄は含まれています。
原子番号17 塩素(Cl)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号17 塩素(Chlorine)」の名前の由来は、ギリシア語の「黄緑色(chloros)」です。
最も有名なのは食塩(NaCl:塩化ナトリウム)でしょう。
塩素には強い酸化力と殺菌力があるので、プールや飲用水の消毒剤、食器や衣類の漂白剤にも使われていますね。
塩素の化合物としては、食品用のラップ(ポリ塩化ビニリデン)や塩ビ管(ポリ塩化ビニル)としても利用されています。
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原子番号18 アルゴン(Ar)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号18 アルゴン(Argon)」の名前の由来は、ギリシア語の「怠け者(Argos)」です。
この「怠け者」という語源は、アルゴンの反応性が低いことを指して表現しているのですが、
現在となっては適切な表現ではありません。
アルゴンはヘリウム、ネオンと同じ希ガスで、単体でも非常に安定しているため単原子ガスとして大気中に存在しています。
電球や蛍光灯にはアルゴンガスが封入されていて、放電を一定に保っています。
その他にも酸化防止ガスや、深海潜水用のボンベに入れられるなど、安全・安心な元素として利用されています。
原子番号19 カリウム(K)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号19 カリウム(Potassium)」の名前の由来は、アラビア語の「アルカリ(qali)」です。
カリウムはアルカリ金属で、この原子番号までくるとアルカリ金属は空気中でも自然発火するようになります。
ただし化合物になれば安定するので、金属カリウムを扱わない限りは発火する心配はありません。
肥料の3要素の1つであるように、カリウムは窒素やリンと並んで植物に多く含まれている元素です。
特にカリウムは、植物が呼吸をする「気孔」の開け閉めを担っています。
他にも炎色反応を利用して花火に使われたり、
カリウムの放射性同位体の崩壊現象(K40→Ar40)を利用した岩石の年代測定に使われています。
原子番号20 カルシウム(Ca)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号20 カルシウム(Calcium)」の名前の由来は、ラテン語の「石灰(Calx)」です。
骨の主成分はカルシウムの化合物であるリン酸カルシウム(Ca3(PO4)2)で、欠乏すると骨粗しょう症になります。
大理石や石灰石の主成分は炭酸カルシウム(CaCO3)ですね。
自然界をみても鍾乳洞やサンゴ礁など多岐にわたってカルシウムが見つけられます。
以上、『原子番号16,17,18,19,20ー硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)/特徴・性質・名前の由来』でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>
「原子番号16,17,18,19,20ー硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)/特徴・性質・名前の由来」まとめ
原子番号16 硫黄(S)/特徴・性質・名前の由来
・ 温泉の匂い成分
・ 天然ゴムに混ぜることで弾力性が付加される
・ 中性洗剤や火薬の原料でもあり、必須アミノ酸のメチオニンにも硫黄は含まれている
原子番号17 塩素(Cl)/特徴・性質・名前の由来
・ 食塩(NaCl:塩化ナトリウム)の構成元素
・ 強い酸化力と殺菌力があるため、消毒剤や漂白剤に使われている
・ ポリ塩化ビニリデンは食品用のラップなどに、ポリ塩化ビニルは塩ビ管などに利用されている
原子番号18 アルゴン(Ar)/特徴・性質・名前の由来
・ 単体でも非常に安定している
・ 電球や蛍光灯にはアルゴンガスが封入されていて、放電を一定に保っている
・ そのほか、酸化防止ガスや深海潜水用のボンベに利用されている
原子番号19 カリウム(K)/特徴・性質・名前の由来
・ 金属カリウムは空気中でも自然発火する
・ カリウムは窒素やリンと並んで植物に多く含まれている元素
・ 植物が気孔の開け閉めに重要であり、岩石の年代測定などに利用されている
原子番号20 カルシウム(Ca)/特徴・性質・名前の由来
・ 骨の主成分はリン酸カルシウム(Ca3(PO4)2)
・ 大理石や石灰石の主成分は炭酸カルシウム(CaCO3)
・ 自然界では鍾乳洞やサンゴ礁としてもみられる