今回は『電気の雑学』として、
1、海水・食塩水が電気を通すのはなぜ?
2、電気はどうやって流れる?
という2つの疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
海水・食塩水が電気を通すのはなぜ?
海水・食塩水が電気を通すのはなぜ?
「海水や食塩水が電気を通す理由」は、ずばり
電気が流れるために必要な【イオン】が水溶液中にあるから
です。
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まず
電気がどうやって流れるのか
について簡単に説明します。
【水溶液】の場合では、電流は
マイナスの電気をもった【陰イオン】が【プラス側(陽極)】に移動(電子を受け渡す)
ことで発生します。
わかりやすくいえば
【電気のもとである電子】が【電池のプラスからマイナス方向】へとグルグル周回
することで電気は発生するのです(電流は電子の流れとは逆 = 電池のプラスからマイナス方向)。
「海水」や「食塩水」の主成分は
塩化ナトリウム(NaOH)という分離しやすい物質(= 電離してイオンになりやすい物質)
なので、水溶液中では
ナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Cl-)にすぐ分かれて(NaOH → Na+ + Cl-)
しまいます。
そのため
マイナス側(陰極) ⇒ Na+(プラスの電気を帯びた陽イオン)
プラス側(陽極) ⇒ Cl-(マイナスの電気を帯びた陰イオン)
となり
電子が【陰極から陽極】へ移動 ⇒ 電流がプラスからマイナスに流れる
わけです。
では
水(純水)が電気を通さない
のはなぜでしょう?
それは、水は
水溶液中で分離しないから(= 電離してイオンになりにくいから)
です。
水の化学式は
H2O
ですが
H2O → H+(水素イオン)+OHー(水酸化物イオン)
に極めてなりにくいのです。
むしろ、水溶液中では
H+ + OHー → H2O
の方が圧倒的に反応が進みやすいため、純水では
水の中にイオンが(ほとんど)ない ⇒ 電子が移動できない ⇒ 電気が流れない
わけです。
ちなみに
「純水」でなく「水道水」の場合は H2O以外の電解質を含むため電気を通す
ことと
純水でもわずかに電離はしている(水素イオンと水酸化物イオンに分かれている)
ことは覚えておいてください。
以上、『海水・食塩水が電気を通すのはなぜ?/電気はどうやって流れる?』について簡単にまとめました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
『海水・食塩水が電気を通すのはなぜ?/電気はどうやって流れる?』まとめ
海水・食塩水が電気を通すのはなぜ? ⇒ 主成分である塩化ナトリウムが電離しやすいから(陽イオンと陰イオンに分かれやすいから)
電気はどうやって流れる? ⇒ 電子の移動(電子は陰極 ⇒ 陽極へ、電流は陽極 ⇒ 陰極へ)