化学

原子番号91,92,93,94,95|プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム/特徴・性質・名前の由来

投稿日:2016年5月13日 更新日:

 

今回は「原子番号91,92,93,94,95」にあたる

プロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)の説明です。

 

核燃料としてウラン、プルトニウムは有名ですね。

ネプツニウム以降の元素はすべて人工的に合成されたものですが、プルトニウムなど一部の元素は自然界でも存在が確認されています

Protactinium (Pa), Uranium (U), Neptunium (Np), Plutonium (Pu), Americium (Am)

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原子番号91,92,93,94,95|プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム/特徴・性質・名前の由来

原子番号91 プロトアクチニウム(Pa)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号91 プロトアクチニウム(Protactinium)」の名前の由来は、ギリシア語の「先立つ(proto)アクチニウム(Actinium)」です。

名前の由来の通り、プロトアクチニウムが崩壊するとアクチニウム(Ac)になります

 

プロトアクチニウムは放射性の元素で、20種の同位体が確認されています。

231Paは海底沈殿層(マンガン団塊)の年代測定に使われています

プロトアクチニウム

 

 

原子番号92 ウラン(U)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号92 ウラン(Uranium)」の名前の由来は、天王星を意味する「ウラノス(Uranus)」です。

 

ウランは原子力発電の核燃料として有名ですね

 

原子力発電所では、ウランの原子核に中性子を当てることで核分裂を起こし、エネルギーを発生させています

実際には濃縮した235ウランを使い、核分裂の連鎖反応を起こし莫大なエネルギーを得ています。

 

この連鎖反応を一瞬で行うよう改良したものが原子爆弾です

そのため、日本は非核保有国ですが、技術的には原子爆弾を作ること自体は極めて容易です。

 

他にも、ウランは地球年代測定やウランガスに利用されています。

ウラン

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原子番号93 ネプツニウム(Np)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号93 ネプツニウム(Neptunium)」の名前の由来は、海王星を意味する「ネプチューン(Neptunium)」です。

 

ネプツニウムは、人工的に作られた最初の超ウラン元素です

ウランに中性子を照射することで生成された元素です

 

この原子番号93以降はすべて人工合成によって発見された元素ですが、

このネプツニウムを含めていくつかの元素は自然界でもごく微量に確認されています。

 

用途はあまりありませんが、原子力電池の材料となるプルトニウムの製造用に使用されています

ネプツニウム

 

 

原子番号94 プルトニウム(Pu)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号94 プルトニウム(Plutonium)」の名前の由来は、冥王星を意味する「プルート(Pluto)」です。

 

ウランに重陽子を照射することで生成された元素です。

 

原子力発電所の核燃料として有名ですが、

同じ核分裂連鎖反応を利用すれば原子爆弾にもなります。

 

強い放射能をもつだけでなく、科学的な毒性も強いため、非常に危険な物質です

半減期は2.41万年と長いことも危険な要因の1つですね。

 

ただし有用な場面も多く、電子力電池のエネルギー源となるため、宇宙船や人工衛星などに搭載されています

プルトニウム

 

 

原子番号95 アメリシウム(Am)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号95 アメリシウム(Americium)」の名前の由来は、「アメリカ(America)」です。

 

プルトニウムに中性子を照射することで生成された元素です。

 

プルトニウムの副産物として簡単に手に入るため価格は安く、

煙感知器のセンサー部分など意外と身近な機器に使われていました

 

ベリリウム(Be)との複合物は中性子源として利用されています。

アメリシウム

 

 

以上、『原子番号91,92,93,94,95ープロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)/特徴・性質・名前の由来』でした!

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>

 

 

「原子番号91,92,93,94,95ープロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)/特徴・性質・名前の由来」まとめ

原子番号91 プロトアクチニウム(Pa)/特徴・性質・名前の由来

・ プロトアクチニウムが崩壊するとアクチニウムになる

 231Paは海底沈殿層(マンガン団塊)の年代測定に使われている

原子番号92 ウラン(U)/特徴・性質・名前の由来

・ 原子力発電の核燃料

・ 原子力発電所では、濃縮235ウランの原子核に中性子を当てることで核分裂を起こし、エネルギーを発生させている

・ 同じ核分裂連鎖反応を利用すれば原子爆弾になる

原子番号93 ネプツニウム(Np)/特徴・性質・名前の由来

・ 人工的に作られた最初の超ウラン元素です。

・ ウランに中性子を照射することで生成された

原子番号94 プルトニウム(Pu)/特徴・性質・名前の由来

・ ウランに重陽子を照射することで生成された元素

・ 原子力発電所の核燃料

・ 電子力電池のエネルギー源となるため、宇宙船や人工衛星などに搭載されている

原子番号95 アメリシウム(Am)/特徴・性質・名前の由来

・ プルトニウムに中性子を照射することで生成された元素

・ プルトニウムの副産物として手に入るため価格は安い

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