今回は「原子番号96,97,98,99,100」にあたる
キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)の説明です。
人名や地名が名前の由来となったものがすべてですね。
アインスタイニウム(Es)とフェルミウム(Fm)は、アメリカの水爆実験の灰の中から偶然発見された元素です。
スポンサーリンク
原子番号96,97,98,99,100|キュリウム、バークリウム、カリホルニウム、アインスタイニウム、フェルミウム/特徴・性質・名前の由来
原子番号96 キュリウム(Cm)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号96 キュリウム(Curium)」の名前の由来は、発見者であるキュリー夫妻の「キュリー(Curie)」です。
キュリウムはプルトニウムにヘリウムイオンを照射することで生成された元素です。
現在では研究以外で使用されることはまずありませんが、
かつてはプルトニウムに変わり原子力電池のエネルギー源となっていました。
原子番号97 バークリウム(Bk)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号97 バークリウム(Barkelium)」の名前の由来は、アメリカのカリフォルニア州にある「バークレー(Berkeley)」です。
バークリウムはアメリシウム(Am)にヘリウムイオンを照射することで生成された元素です。
名前の由来の通り、カリフォルニア大学のバークレー校のサイクロトロンで作られました。
強い放射能を放出し非常に危険であるため、現在のところ研究以外での用途はありません。
スポンサーリンク
原子番号98 カリホルニウム(Cf)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号98 カリホルニウム(Californium)」の名前の由来は、アメリカ西部に位置する「カリフォルニア(California)」です。
カリホルニウムはキュリウムにヘリウムイオンを照射することで生成された元素です。
252Cfは、特に刺激を加えなくとも自ら核分裂を起こす(自発核分裂)ので、
非破壊検査や核燃料濃縮度測定に用いられています。
原子番号99 アインスタイニウム(Es)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号99 アインスタイニウム(Einsteinium)」の名前の由来は、物理学者の「アインシュタイン(Einstein)」です。
アインスタイニウムは、水爆実験の過程で発見された元素です。
そのため、1952年に発見されていたのですが、発表は3年後の1955年まで遅れました。
反応性が高く揮発しやすいという特徴はありますが、研究以外の使い道は今のところありません。
原子番号100 フェルミウム(Fm)/特徴・性質・名前の由来
「原子番号100 フェルミウム(Fermium)」の名前の由来は、原子物理学者の「フェルミ(Fermi)」です。
こちらもアインスタイニウム同様、水爆実験の灰から発見された元素です。
ウラン(U)に酸素イオンを衝突させることでも生成可能で、原子炉で製造可能な元素の中では最大です。
ただし、すぐに壊れるため実用化は難しく、現在では研究目的以外での使用はありません。
以上、『原子番号96,97,98,99,100ーキュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)/特徴・性質・名前の由来』でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>
「原子番号96,97,98,99,100ーキュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)/特徴・性質・名前の由来」まとめ
原子番号96 キュリウム(Cm)/特徴・性質・名前の由来
・ プルトニウムにヘリウムイオンを照射することで生成された元素です。
・ 昔はプルトニウムに変わり原子力電池のエネルギー源だった
原子番号97 バークリウム(Bk)/特徴・性質・名前の由来
・ アメリシウム(Am)にヘリウムイオンを照射することで生成された元素
・ 強い放射能を放出し危険なため、研究以外での用途はない
原子番号98 カリホルニウム(Cf)/特徴・性質・名前の由来
・ キュリウムにヘリウムイオンを照射することで生成された元素
・ 252Cfの自発核分裂を利用し、非破壊検査や核燃料濃縮度測定に用いられている
原子番号99 アインスタイニウム(Es)/特徴・性質・名前の由来
・ 水爆実験の灰から発見された元素
・ 反応性が高く揮発しやすい
原子番号100 フェルミウム(Fm)/特徴・性質・名前の由来
・ 水爆実験の灰から発見された元素です。
・ 原子炉で製造可能な元素の中では最大