今回は『熱の雑学』として、
金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?
という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?
金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?
さっそく『金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?』の答えから!
「金属に触ると冷たく感じる理由」は、ずばり
【熱伝導率】がとても大きいから
※ 熱伝導率:熱がどれだけ移動しやすいかを示すもの;大きいほどより熱を伝えやすい
で、わかりやすくいえば
【金属】に触る
⇒ 【体の熱】が【金属】に ”すぐ” 伝わる(体 → 金属へ熱移動)
⇒ 【金属の熱】がより遠くの【金属】まで ”すぐ” に伝わる(金属全体で熱を分け合う)
⇒ 触った部分があまり熱くならない(冷たく感じる)
というメカニズムです。
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つまり、「金属に触ると冷たく感じる理由」は
金属全体で熱を吸収してくれるから
といえますが、「金属が熱を吸収しやすい理由」は
【電子】による熱輸送
【振動】による熱輸送
の2つがスムーズだからです。
まず「金属」は
【自由電子】という自由に動き回れる素粒子
で構成されているため、
【自由電子】が移動するときに一緒に【熱】も運んでくれる
ので
熱が移動しやすい
という特徴があります。
加えて、
【格子振動】という結晶内の金属原子が振動
することでも
熱が伝導していく
ため、金属は2つの要素で
熱がとても移動しやすい → 体の熱をどんどん奪ってくれる → 冷たく感じる
というわけです。
なお、「木や布が冷たく感じない理由」は金属と反対に
【電子】がほとんど移動できず、熱の伝導はほとんど【格子振動】だけに依存
しているのに
結晶がガッチリ結びついているので原子が動きにくい
からです(よって振動による伝導も小さくなる)。
見方を変えれば、
小さい金属だと電子が移動できる領域が少ない
ことになるので、
10円玉などの小さい硬貨では大して冷たく感じない
わけですね(小さい金属でも純金・純銀など熱伝導率が高い金属なら一瞬すごく冷たく感じます)。
以上、『金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?』について簡単にまとめました。
お読みいただきありがとうございました<(_ _)>
『金属に触ると冷たく感じるのはなぜ?』まとめ
金属に触ると冷たく理由 ⇒ 熱伝導率が大きく、自由電子と格子振動によって熱が移動しやすいから