化学

原子番号36,37,38,39,40|クリプトン、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム/特徴・性質・名前の由来

投稿日:2016年5月2日 更新日:

 

今回は「原子番号36,37,38,39,40」にあたる

クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)の説明です

 

おそらく原子番号36以降は、元素名を一般に知られていない元素が目立つと思います。

しかし、機材や商用素材としてはいずれも有名なので、興味のあるお方はお付き合いください<(_ _)>

krypton, rubidium, strontium, yttrium, zirconium

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原子番号36,37,38,39,40|クリプトン、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム/特徴・性質・名前の由来

原子番号36 クリプトン(Kr)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号36 クリプトン(Krypton)」の名前の由来は、ギリシア語の「かくされたもの(Kryptos)」です。

 

クリプトンはヘリウムやネオンと同じ希ガスに属しているため、極めて反応性は低くなっています

ただし、ネオンやアルゴンなどとは異なり、地球上で最も少ない元素の1つです。

 

クリプトン電球として有名ですが、

クリプトンガスには熱を伝えにくい性質があるため、電球のフィラメントを長持ちさせる効果があります。

 

その他、カメラのフラッシュに利用されたり、変声ガスとしてヘリウムとは逆の低い声を出すこともできます

クリプトン

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原子番号37 ルビジウム(Rb)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号37 ルビジウム(Rubidium)」の名前の由来は、ギリシア語の「深い赤色(Rubidus)」です。

 

カリウムと同様に、ストロンチウムの同位体(87Rb)も放射性元素で、核崩壊によってストロンチウム(Sr)に変わります

この性質を利用したのが、Rb-Sr年代測定法ですね。

 

その他にも誤差が1年に0.1秒と極めて少ないルビジウム原子時計やルビジウム発振器に活用されています。

ルビジウム

 

 

原子番号38 ストロンチウム(Sr)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号38 ストロンチウム(Strontium)」の名前の由来は、鉱物の「ストロンチアン石(Strontianite)」です。

 

ストロンチウム自体は銀白色の柔らかい金属元素ですが、

炎色反応により鮮やかな赤色を示すため、花火や警戒信号灯として利用されています

 

その他、ストロンチウムの炭酸塩がブラウン管やそのディスプレイのX線遮蔽ガラスとして使用されています。

ストロンチウム

 

 

原子番号39 イットリウム(Y)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号39 イットリウム(Yttrium)」の名前の由来は、スウェーデンの村である「イッテルビー(Ytterby)」です。

 

イットリウムという言葉は聞いたことがないかもしれませんが、

アルミニウムとの酸化物である結晶は固定レーザーとして現在でも最も使われています

 

化学的な性質としては、空気中で酸化しやすく展性や延性がないといった性質が挙げられます。

カラーテレビの蛍光体としても使われている他、白色LEDをつくる材料にもなります

イットリウム

 

 

原子番号40 ジルコニウム(Zr)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号40 ジルコニウム(Zirconium)」の名前の由来は、アラビア語の「宝石の金色ジルコン(Zargun)」です。

 

ジルコニウムは耐食性と耐熱性が極めて優れているので、

ジルコニウムを含む高強度セラミックスとして包丁やハサミなどに利用されるほか、

耐火物材料としてスペースシャトルの先端材料などに利用されています

 

また、天然の金属としては最も中性子を吸収しにくいので、原子炉の材料としても広く利用されています

ジルコニウム

 

 

以上、『原子番号36,37,38,39,40ークリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)/特徴・性質・名前の由来』でした!

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>

 

 

「原子番号36,37,38,39,40ークリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)/特徴・性質・名前の由来」まとめ

原子番号36 クリプトン(Kr)/特徴・性質・名前の由来

・ 希ガスで、極めて反応性は低い

・ クリプトン電球として有名で、クリプトンガスには熱を伝えにくい性質がある

・ 変声ガスとしてヘリウムとは逆の低い声を出すことが可能

原子番号37 ルビジウム(Rb)/特徴・性質・名前の由来

・ 同位体である87Rbは放射性元素で、核崩壊によってストロンチウム(Sr)に変わる(Rb-Sr年代測定法)

・ その他、誤差が1年に0.1秒と極めて少ないルビジウム原子時計にも使用されている

原子番号38 ストロンチウム(Sr)/特徴・性質・名前の由来

・ 炎色反応により鮮やかな赤色を示すため、花火や警戒信号灯として利用されている

・ その他、ブラウン管やそのディスプレイのX線遮蔽ガラスとして使用されている

原子番号39 イットリウム(Y)/特徴・性質・名前の由来

・ 空気中で酸化しやすく、展性や延性がない

・ アルミニウムとの酸化物である結晶は固定レーザーとして使用されている

・ 白色LEDをつくる材料になる

原子番号40 ジルコニウム(Zr)/特徴・性質・名前の由来

・ 耐食性と耐熱性が極めて優れている

・ 高強度セラミックスとしては、包丁やハサミなどに利用されている

・ 耐火物材料としては、スペースシャトルの先端材料などに利用されている

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