『熱中症とナトリウム濃度』ー熱中症8つの原因と予防・対策法

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夏になると毎年「熱中症で○人が救急搬送」といったニュースが飛び交います。

近年では「熱中症」の死亡者数は500人を超え、おととしの2015年は900人以上の方がお亡くなりになりました。

 

今回は『熱中症とナトリウム濃度』として、

1、熱中症】とは?

2、原因】と予防法】

3、応急処置】の方法

の3つを中心に、知識さえされば未然に防ぐことのできる「熱中症」を取り上げたいと思います。

※ 時間のない方は、最後のまとめだけお読みください<(_ _)>

夏

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『熱中症とナトリウム濃度』 8つの原因と予防・対策法、応急処置方法

「熱中症とは?」ー熱中症と熱射病の違い

 

熱射病」という言葉をご存じでしょうか?

 

少し古臭いと言われるかもしれませんが、10年ほど前までは「熱射病」という言葉の方が有名で、

「熱中症」がテレビで取り上げられることは多くありませんでした。

 

その名残か、現在でも「熱中症」と「熱射病」を混同されている方が多いようです。

 

まず始めに「熱中症」について整理していきます。

 

「熱中症」とは、「高温な環境がもたらす体へのさまざまな障害の総称」のことです。

 

「熱中症」には複数の症状が含まれていて、

1、熱失神

2、熱けいれん

3、熱疲労

4、熱射病

の4つがあります。

 

つまり、「熱射病」は「熱中症」の症状1つです。

 

「熱射病」とは、「発汗ができず、体温が高温になった状態」のことで、

体温が39度Cを超えることのある非常に重い症状です。

 

「熱中症」と聞くと8月の盛夏がイメージが強いですが、7月中旬頃の暑くなり始めた頃にも1つのピークがあります。

 

暑さだけが発症の原因ではないということですね。

 

次は「熱中症の原因」について整理していきましょう。

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「熱中症 3つの原因」と「気温の変化」

 

熱中症の根本的な原因は「熱の放出を熱の発生・流入が上回るため」です。

 

つまり、「外が暑いせいで、体を冷やそうと思っても冷やせない。それどころか体温が上がっていって、ついには体がおかしくなる」ということです。

 

通常、ヒトが体を冷やす仕組みは

① 汗を蒸発させる(発汗による気化熱)

② 皮膚から熱を放出する

の2点です。

 

これが猛暑になるとどうなるのでしょうか?

 

体に水分が十分にある場合には、汗をかいて、

その汗が蒸発するときに奪われる熱(気化熱)で体温を下げることができます

 

しかし、「体重の2%以上の水分が失われている場合」や「外の湿度が高い場合」には、

汗がでないまたは汗をかいても体温が下がらない状態になります。

 

加えて、頼みの綱であった「皮膚からの熱放出」も、気温が体温を上回っていれば機能しません。

 

そんな状況下で体を動かして体内で熱を発生させれば、

体温はぐんぐん上がっていき、脳や臓器に異常がみられるようになっていきます

 

すると、めまいや吐き気といった「熱中症」のいろいろな症状がもたらされます。

 

では、気温が体温以下(36度C以下)なら「熱中症」にかからないのかというと、そうではありません。

 

ヒトの体は極めて優秀なのですが、優秀だからこそ、気温の急激な変化には対応できません

特に暑さに慣れるまでには、3、4日少しづつ汗をかいていく必要があります。

 

そのため、7月頃に急に前日より5度C以上も気温が上昇する日があると、

汗をかく能力がまだ抑えられている(体温調整機能の反応鈍化)ため、

体温をうまく下げられなくて「熱中症」となる可能性があります。

 

これが「7月中旬頃の暑くなり始めた頃の熱中症のピーク」の原因です。

 

以上を簡単にまとめると、「熱中症の原因」は以下の3つとなります。

 

熱中症、3つの原因

① 汗をかけないこと(水分不足)

② 皮膚から熱が逃げないこと(体温よりも外気温の方が高い)

③ 体が暑さに慣れていないこと(体温調整能力が抑えられていること)

 

原因はいたってシンプルですね。

そのため、予防と対策もシンプルで簡単です。

 

 

熱中症 2つの予防と対策法ー「カギはナトリウム濃度」

 

原因の1つ1つに対して、予防法を説明していきます。

ちょっとした対策で、容易に「熱中症」は予防が可能です。

 

熱中症の予防・対策法1、水分とナトリウムの摂取

「熱中症の原因1、汗をかけないこと(水分不足)」に対する予防・対策法です。

 

300ml程度の水分と100mg程度のナトリウムを間隔をあけて繰り返し補給するようにしましょう。

 

ナトリウム100mgは、食塩0.25gに相当します。

 

また、「間隔」というのは、運動の程度によって異なりますが、30分~1時間を目安としてください。

一度に吸収される水分量は500ml以下なので、多く飲むことに大きな意味はありません。

 

ただし、何らかの事情でしばらく水分の補給ができない場合には、500mlまでは一度に飲んでしまってください。

 

あまりお勧めはできませんが、体内の水分比率が低下している場合には、

腎臓が気を利かせて体内に水分を循環させてくれます。

 

逆に水分を取りすぎても、ただ尿に置換されるだけなので、

3Lくらい一気に飲まない限りは体に悪影響はありません。

 

また、水分の吸収効率などを考えると糖分や塩分(ナトリウム)を含む飲料の方が好ましいです。

特にナトリウムが最も重要です。

 

体を動かすには、ナトリウムが必須なのですが、必須だからこそ、

水だけ飲むと「のどが渇いていない」と勘違いする要因になります。

 

原理としては、

汗と一緒にナトリウムが減る

⇒ 水だけ飲むと体内のナトリウム濃度が下がる

⇒ これ以上ナトリウムが減ったら、体がおかしくなる

⇒ もう水分はいらない

⇒ のどが渇いていないことにしよう(脳)

という流れです。

 

よって、特に運動する場合にはナトリウムの摂取を怠らないでください

 

いろいろと書いてきましたが、結局どうすればよいのかというと、

30分~1時間おきにスポーツ飲料を300mlくらい飲む」で大丈夫です。

 

スポーツ飲料というのは、実によく配合されていて、水分の吸収効率は抜群です。

ただし糖分が多いため、適度にただの水だけを補給する回も設けてください。

 

次の熱中症の予防・対策法に進みます。

 

熱中症の原因2、皮膚から熱が逃げないこと(体温よりも外気温の方が高い)

こちらは対策のしようがありません。

熱中症対策としては「体熱の放出」には期待せず、「発汗対策」を優先すべきでしょう。

 

熱中症の予防・対策法2、急に過度な運動をしない

「熱中症の原因2、体が暑さに慣れていないこと(体温調整能力が抑えられていること)」に対する予防・対策法です。

 

急激な気温の上昇に体は弱いため、前日よりも気温が5度C以上高いような日は過度な運動を控えましょう

 

一方で、体を慣れさせることも重要なので、ウォーキングなど軽めの運動をし汗をかきましょう

3、4日は暑さに慣れるための期間が必要です。

 

最後に、熱中症になってしまったときの応急処置方法を説明していきます。

特に高齢者の方は、予防をしっかり行っていたにも関わらず発症しているケースも見受けられますので、十分ご注意ください。

 

熱中症の応急処置方法

 

① 体を冷やす

日陰やクーラーの効いた部屋など涼しい場所に運び、衣服を緩めてください。

加えて、動脈の通っている首や脇などを濡れたタオルなどで冷やしてください。

冷やすものがない場合には、衣服やタオルなどで仰いであげてください。

 

② 水分補給

適度に冷えた(10度C程度)スポーツドリンクなどを500ml程度飲ませてあげてください。

飲料がない場合には、水500mlと食塩1gを摂取させてください。

 

③ 病院へ搬送する

もし意識がない場合には、直ちに119番通報し、救急車を呼んでください。

その間にも、①と②の処置を徹底してください。

 

以上が、熱中症の応急処置方法です。

基本的には予防をしっかりとこなしていれば、重度の「熱中症」にかかるリスクはかなり抑えられます。

それでも年間500人以上の死者を出すほど危険ですから、気を抜かずしっかりと対策していきましょう。

 

以上、『熱中症とナトリウム濃度ー熱中症8つの原因と予防・対策法』でした!

ご朗読ありがとうございました<(_ _)>

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「熱中症とナトリウム濃度ー8つの原因と予防・対策法、応急処置方法」まとめ

熱中症とは?

・ 熱中症とは、高温な環境がもたらす体へのさまざまな障害の総称のこと

・ 熱中症には複数の症状が含まれていて、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病がある

熱中症の原因

① 汗をかけないこと(水分不足)

② 皮膚から熱が逃げないこと(体温よりも外気温の方が高い)

③ 体が暑さに慣れていないこと(体温調整能力が抑えられていること)

熱中症の予防・対策法

・ 300mlの水分と100mgのナトリウム(食塩0.25g)を30分~1時間おきに摂取する

・ 水分補給には、スポーツ飲料が適しているが、糖分の取りすぎに注意

・ 前日よりも気温が5度C以上高い日は、過度な運動を控える

・ ただし、体を慣れさせるために軽めの運動をし汗をかくことが重要

熱中症の応急処置方法

① 体を冷やす

・ 涼しい場所に移動させ、首や脇などを冷やす

② 水分補給

・ 10度Cのスポーツドリンクなどを500ml飲ませる

・ 飲料がない場合には、水500mlと食塩1gを摂取させる

③ 病院へ搬送する

・ 意識がない場合には、直ちに救急車を呼ぶ

・ その間にも、①と②の処置は徹底する

 

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