今回は『動物の雑学』として、
牛に磁石(牛マグネット)を食べさせるのはなぜ?
という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
牛に磁石を食べさせるのはなぜ?
牛に磁石を食べさせるのはなぜ?
さっそく『牛に磁石を食べさせるのはなぜ?』の答えから!
「牛に磁石を食べさせる理由」は、ずばり
牛が牧場にある【鉄製の釘(くぎ)】をよく食べてしまうため、胃を壊さないように【磁石】で吸着させるため
です。
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そもそも
牛に磁石なんて食べさせてたの!?
と驚く人が多いかもしれませんが、放牧して牛を飼っている畜産農家にとっては珍しいことではなく、
牛をそのまま放置しておくと、【柵についた鉄くぎ】や【鉄分を含んだ小石】を積極的に食べよう
とします。(昔ながらの放牧をしている農家では、牛が柵の木材を壊してまで鉄くぎを摂取するほど)
「牛が鉄を好む理由」は
① 牧草だけでは不足しがちな鉄分を補足しようとする習性
② 鳥類(草食性)の【胃石(いせき)】と同じように、石を食べることで、胃の中で草をすりつぶし消化を助ける働き
の2つが大きな要因としてよく知られています。
小石や鉄さびだけであれば大した問題にはなりませんが、
鉄くぎを食べてしまうと、第2胃(牛の4つある胃の2番目で、第1胃で消化が不十分だった草をいったん口まで戻して噛み直させる役割)における胃の収縮運動の際に、くぎが腸壁を傷つけ重症となる可能性
があり、長年死亡するケースが多々報告されていたため、鉄くぎを第2胃まで送らないために、
牛の第1胃に強力な磁石(アルニコ磁石)を設置し、勝手に食べてしまった鉄くぎを吸着させるために、牛にあえて磁石を食べさせている
わけです。
もちろん、時間が経つにつれて
磁石に鉄がくっついていき肥大化&吸着能力が低下
していくので、定期的に
パイプ管を喉からつっこんで、より強力な磁石で回収
しています。
畜産になじみのない人は「なんて野蛮な行為を…」と驚愕し動物愛護団体に訴えたくなるかもしれませんが、畜産農家を含め日本の肥育施設では動物愛護よりも生産性を重視しているのが現実です。
牛の去勢なんて麻酔もかけずにそのままペンチでアソコをぎゅっとつぶすだけ…とか、肛門に手を突っ込んで雑に直腸検査する…なんていうのも自然なので、むしろ犬猫の動物病院の方が過保護すぎでは…と個人的には感じてしまっています。
まぁそうはいっても最近では動物保護の法整備が進みそうな雰囲気だけはよく耳にするようになってきたので、徐々に一部西欧風の愛護肥育にシフトしていかざるをえないのかもしれませんね。
以上、『牛に磁石を食べさせるのはなぜ?』について簡単にまとめました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>
『牛に磁石を食べさせるのはなぜ?』まとめ
牛に磁石を食べさせる理由 ⇒ 牛が勝手に食べてしまう鉄を吸着し、胃を守るため!(鉄くぎなどをそのまま放置しておくと主に第2胃を傷つけ重症化する可能性がある)