今回は『フルーツの雑学』として、
2、種なし果物はなぜできる?(仕組み)
という2つの疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
種なし果物はどうやって増える&仕組みは?
種なし果物はどうやって増える&仕組みは?
さっそく『種なし果物はどうやって増える?』の答えから!
「種なし果物ができる仕組み」は、ずばり
① 【染色体】が【奇数倍体】になることで、正常に成長・繁殖できなくなっている
② 【薬剤】を投与し【受粉】させないことで、種子形成を阻害している
というのが代表的で、有名どころの果物だと
種なしバナナ ⇒ 3倍体(染色体が3つのペア)なので正常な種子形成ができず「種なし」(①のケース)
※ しかし種なしバナナでは、突然変異によって3倍体という割り切れない数に染色体がなっており、その例外に対応できる受粉メカニズムが存在しなかったため ”正常” に種を作ることができない
種なしスイカ ⇒ 本来スイカは2倍体だが、発芽時にコルヒチンを使用することで無理やり4倍体のスイカを作り、2倍体と4倍体のスイカを受粉させることで3倍体の子供(=種なしスイカの種)を作っている(①のケース)
種なしブドウ ⇒ 開花の前後にジベレリンを使用することで実を強制的に肥大化させ、受粉させず成長させ続けることで「種なし」に(②のケース)
といった感じで、「種なし果物の増やし方」は、例えば
種なしバナナ ⇒ バナナの茎(枝に見える部分)の側に生えてくる新芽を植え替えて増やす
種なしスイカ ⇒ 2倍体+4倍体の受粉で大量に3倍体のスイカ種を確保し増やす
種なしブドウ ⇒ ジベレリンが効果的に作用する品種を大量生産し、1つずつジベレリン処理をして増やす
といった生産方法が一般的です。
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ここまで説明すると、よく
そんな不自然な育て方をして体に悪影響はないの?
と聞かれることがありますが、答えとしては
というのが一般的な見解です。
感覚としては「大丈夫そうだけど、詳しい環境効果は推測しにくいし、とりあえず生産性を優先させよう」といったイメージですね。
今のところ問題ないから作り続けているという点では、日本では嫌悪されがちな遺伝子組み換え食品と同じ立ち位置です。
以上、『種なし果物はどうやって増える&仕組みは?』について簡単にまとめました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>
種なし果物はどうやって増える&仕組みは? ⇒ 染色体数を異常にしたり、薬剤投与することで種子形成を阻害しており、増やし方はさまざま