今回は『電気の雑学』として、
電子と電流の向きが逆なのはなぜ?
という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
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電子と電流の向きが逆なのはなぜ?
電子と電流の向きが逆なのはなぜ?
さっそく『電子と電流の向きが逆なのはなぜ?』の答えから!
「電子と電流の向きが逆な理由」は、ずばり
【電子】と【電流】が見つかった時代が別で、2分の1を外してしまったから
です。
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「電子と電流の向きが逆」になった一番の責任は
ベンジャミン・フランクリン(1706-1790)
というアメリカの科学者にあります。
フランクリンは
【静電気】によって電気が移動する様子
をみて
「電気は、たくさん量がある方から少ない方に移動するんだな…!」
と考えて、
電気が多そうな方(移動元) ⇒ プラス(Positive)
電気が少なそうな方(移動先) ⇒ マイナス(Negative)
と間違った定義をしてしまいました(根拠のない想像)。
感覚的に仕方がないことかもしれませんが、この
【プラス】と【マイナス】は勝手に決められたもの
で科学的な意味は何もなかったのですが、フランクリンの影響力が強かったことから
【電気の流れ(電流)】は、フランクリンが【プラス】と決めた方から【マイナス】と決めた方に流れるのだ!
と広まってしまいました(ここで「電流の向き」が決まる)。
しかし、実際には
【電子(などの荷電粒子)】が【マイナス(と勝手に決められた側)】から【プラス(と勝手に決められた側)】に移動することで【電流】は発生
します(1890年代に証明&定義)。
つまり、本当は
【プラス】【マイナス】に意味はなく、【電気の正負・電荷量】に対応しているわけではない
ので、
【プラス】【マイナス】の位置が逆になっても全く問題ない
わけで、わかりやすく
【電子】が【プラスの電気(正電荷)】をもっていて「電子はプラス側からマイナス側に移動する」と定義してもよかった
のです(むしろその方が自然;電流の方向も一緒に変更)。
ただ、すでに
「電流の向きはプラスからマイナス」と広まってから100年以上経って
しまっていて、今さら変えるのが大変なので
もう電子はマイナスの電気を持っていることにしちゃえ!!!
となったわけです。
もし、フランクリンがプラスとマイナスを逆に考えていれば
【プラスの電気をもつ電子】が【プラス(陽極)】か【マイナス(陰極)】に移動することで電流が生じるんだ!
と分かりやすかったことでしょう(その場合電荷の正負は今とは真逆になります)。
なお一応フランクリンを擁護しておくと、彼は
避雷針の発明
多重焦点レンズ(遠近両用眼鏡)の発明
グラスハーモニカの発明
ストーブの効率化
など極めて優秀な科学者であり、また優れた政治家の一面も持ち合わせていました。
私は物理学者ではないので電荷の符号がどうなろうと気になりませんが、中高生の理系嫌いを助長させる一因になった責任は大きいかもしれませんね。。。
以上、『電子と電流の向きが逆なのはなぜ?』について簡単にまとめました。
最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _)>
『電子と電流の向きが逆なのはなぜ?』まとめ
電子と電流の向きが逆な理由 ⇒ フランクリンのせい