今回は『コウモリの雑学』として
1、コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ?
2、鳥はなぜ逆さまにぶら下がらない?
の2つを中心に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ?
コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ?
コウモリが逆さまにぶら下がる理由
コウモリが逆さまにぶら下がっているのは
体を軽くするために「体重を支える筋肉&骨」を失ったから
で、そもそも
立ち上がることが不可能
です(ほとんどの種は地面をはって移動することもできない)。
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ヒトのように直立するためには
【発達した全身の筋肉】&【太くて頑丈な骨】が必要
になりますが、それでは
体が重くなって長い時間飛ぶことができなく
なってしまいます。
そのため、コウモリは
生命維持に必要な部分を除いてすべて退化
させることで
飛ぶことに特化した体に進化
したわけです(哺乳類で飛ぶことができるのはコウモリのみ;モモンガやムササビは滑空しているだけ)。
逆さまにぶら下がるだけなら
足の強い筋肉は必要なく、耐久性のある腱(けん:筋と骨を支える組織)さえあれば十分
です(足のツメをひっかけて体を固定するだけ)。
コウモリは逆さまなのに、どうして鳥は直立?
ところで
なぜ【コウモリ】は逆さまにぶら下がっているのに【鳥】は直立している
のでしょうか?
逆さまにぶら下がるメリットが大きいのなら、鳥もぶら下がる習性を持っていてもよさそうなものですよね。
これには複数の要因がありますが、わかりやすいのは
1、エサの取り方の違い
2、夜行性・昼行性の違い
の2つです。
【1、エサの取り方の違い】について、鳥は
昆虫(昼は動き回ってすばしっこい)を主食とする種が多く、果実・種子を食べる場合でも小さいものをたくさん摂取する必要がある
ため
足の筋肉を発達させ、少しは歩けるようにした方が効率的に捕食可能
です。
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もし鳥が、コウモリのように飛ぶことしかできなければ
エサを取るたびに羽をはばたかせ飛びあがらなければならず、【エサのカロリー】<【飛翔エネルギー】
となり、生命維持が困難になるでしょう。
一方、ほとんどのコウモリの主食は
【果実】や【夜にはほとんど動かない昆虫】
で
捕食が難しいものをエサにしている種は極めて少ない
ため、歩き回る必要がなく
足の筋肉を退化させた方が効率的にエネルギーの摂取が可能
になっています。
なお、よく
コウモリ = 血を吸う
というイメージを持たれがちですが、実際に吸血するのは
チスイコウモリだけ
で
全体の1%に満たない個体数
と圧倒的マイナー種です。
ちなみに、チスイコウモリは
隣人が空腹のときには血を分けてあげる性質(利他行動)
のある動物で、しかも
血を分けてくれた仲間をしっかり覚えておいて後で恩返しする
という興味深い特徴があります。
一見すると
自分の生存確率を下げかねない(血を分ければ自分もすぐ空腹になる)
のですが、チスイコウモリが
吸血できる確率は~50%程度
とかなり低いので
自分の餓死リスクを軽減させる
という目的で非常に賢い戦術だと考えられます。
エサの数が限られているのであれば、他が餓死した方が自己の生存率は向上する(自分がエサを取れる確率が上がるため)のですが、メインターゲットは夜に寝ている家畜なので個体数が増えすぎない限りはグルーミングを基本とした方が繁栄しやすいわけですね。
…話が脱線しました。
鳥がぶら下がらない理由の2つ目、というよりはコウモリがぶら下がる理由の2つ目ともいえますが、それは
夜行性・昼行性の違い
です。
コウモリには天敵が多く
身をまもる術をもたない
ので
隠れて敵に見つからないようにする
しかありません。
そこで、日中に身を隠せる場所として選ばれたのが
【洞窟などの暗闇】&【木の陰】
です。
洞窟の場合では
地面はヘビや肉食動物がたくさんいる ⇒ 天井が一番安全
であり、木では
枝の上だと日中は目立つ ⇒ 枝や葉の下に隠れた方が比較的安全
となります(よって逆さまにぶら下がる)。
一方、鳥は昼行性の種が多いため、夜に眠る分には多少目立つ枝の上でもそうそう捕食されません。
以上、『コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ?』について簡単にまとめました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
走り書きになってしまったので読みづらくなってしまっていたら申し訳ありません。。。
それではまた次回ノシ
『コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ?』まとめ
コウモリが逆さまにぶら下がるのはなぜ? ⇒ 体を軽くするため(そもそも直立できない)&昼に身を隠すため
鳥はなぜ逆さまにぶら下がらない? ⇒ 昼に捕食するには歩けた方が便利&夜には身を隠す必要性が高くない