今回は『ホタルの雑学』として
1、ホタルが【光る】のはなぜ?/理由・仕組み
2、【ほかの発光生物】と比べてどう?
3、【死んでも】光る?
の3つを中心に、”わかりやすく・簡単に” まとめていきます。
ホタルが光るのはなぜ?/理由・仕組み/死んでも光る?
ホタルが光るのはなぜ?(理由・仕組み)/死んでも光る?
さっそく『ホタルが光るのはなぜ?(理由・仕組み)/死んでも光る?』の説明です。
結論をまとめると
ホタルが光る理由 ⇒ 仲間に自分の居場所を知らせるため
光る仕組み ⇒ おしりの発行物質の酸化(酸素と反応)
です。
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仲間に自分の居場所を知らせるって?
「仲間に自分の居場所を知らせる」というのは、
求愛(交尾相手を探す)目的
がメインで
オスが光る ⇒ メスが返事をするように光返す
という流れで
気に入った相手(発光頻度が多い & 光度が強いオスほどモテる傾向)
を探しています。
ただし
すべてのホタルが光るわけではなく
、種類によっては
メスしか光らない(カラフトボタル)
幼虫のときにしか光らない(クサボタル)
そもそも光らない(オバボタル、ベニボタル)
など
光らない種の方が多い
のが実情です。
では
「発光しないホタルはどうやって求愛しているの?」
と疑問に思うかもしれませんが
ほかの昆虫と同様に、フェロモン(匂いなど)で誘引
しています。
発光しない種は、そもそも
昼行性が多い
ので、わざわざ
エネルギーを大量に使う & 目立つ発光
をする必要性がありません。
また
「夜に光ってたら、すぐに天敵に見つけられて絶滅してしまうのでは?」
という質問もよくいただきますが
ホタル(成虫)の一番の天敵は「クモ」
なので
光ることで大幅に捕食率が上がることはない
と考えられます。
一応、ホタル側もほかの捕食者に狙われないように
ずっと光りっぱなしにはしない
移動しながら光る
という対策は徹底していますよね。
意外だと思いますが
ホタルの発光はものすごい速さで点滅
していて、有名どころだと
ゲンジボタル ⇒ 70~90回/分
ヘイケボタル ⇒ 100~120回/分
という回数です。
この速度で
移動しながら光られる
ため
捕食者もホタルを捕まえにくい
わけです。
ちなみに
ホタルの発光は種類によってまったく違う
ため
別の種のホタルが間違って求愛することはありません。
小括しておくと
ホタルが光る理由 ⇒ 求愛のため
みんな光る? ⇒ 光る種の方が少ない
光っても食べられない? ⇒ クモ以外にはけっこう大丈夫
という感じです。
では、続いて「光る仕組み」をみていきましょう!
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光る仕組みは?
「光る仕組み」は
おしりの発行物質の酸化(酸素と反応)
と説明しましたが、具体的には
ルシフェリン(発行もと) + ルシフェラーゼ(酵素:反応を促す) + 酸素 ⇒ 光
という流れです。
構造はまったく違いますが、同じように
酵素を触媒として発行する生物
に
ホタルイカ
ウミホタル
などがいます。
ちなみに、科学者にとって
ホタルと同じくらい有名な発光生物である「オワンクラゲ」
の発光要因は
GFP(緑色蛍光タンパク質)
です。
GFPは
2008年に下村脩さんがノーベル化学賞を受賞
したことでより有名になりましたが
経時的な細胞実験における有用性の高さ
は述べるまでもないでしょう。
GFPだけで1万文字くらいかかりそうなので、GFPに関しては別記事で詳しくまとめたいと思います。
最後に
「ホタルが死んでも光るって本当?」
というご質問に答えておきます。
答え方が難しいですが
人為的に光らせることは簡単
で
ホタルを乾燥させて、発光手順通りに化学反応
させてやれば少なくとも死後1年間は発光させることができます。
ただ
「自然界のホタルが死んでも自発的に光るか?」
と聞かれるとよくわかりません。
ホタルの発光には
多大なエネルギーが必要
で
自然に化学反応が進むとは考えにくい
のですが、ホタルの発光機能が十分にわかっていない以上、ひょっとしたら条件次第で光ることもあるのかもしれませんね(適切な論文も見つからなかったのでよくわかりません、申し訳ない)。
ご質問してくださった方は、死んだホタルが光っているところを見たことがあるのでしょうか…?
今回はこの辺で。。。
以上、「光る仕組み」についてまとめました。
これにて『ホタルが光るのはなぜ?(理由・仕組み)/死んでも光る?』は終了です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>