化学

原子番号51,52,53,54,55|アンチモン、テルル、ヨウ素、キセノン、セシウム/特徴・性質・名前の由来

投稿日:2016年5月5日 更新日:

 

今回は「原子番号51,52,53,54,55」にあたる

アンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)の説明です

 

アンチモンやテルルは名前こそ知られていませんが、意外と身近な商品にも含まれています。

Antimony (Sb), tellurium (Te), iodine (I), xenon (Xe), cesium (Cs)

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原子番号51,52,53,54,55|アンチモン、テルル、ヨウ素、キセノン、セシウム/特徴・性質・名前の由来

原子番号51 アンチモン(Sb)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号51 アンチモン(Antimony)」の名前の由来は、ギリシア語の「孤独をきらう(アンチモノス)」です。

アンチモンの「Sb」は、ラテン語(フランス語)の輝安鉱(きあんこう:Stibium)という鉱物名からとったものですね。

 

現在ではアンチモンの用途は、鉛電池の電極や半導体の材料として有名ですが、

以前は化粧品であるアイシャドウにも使われていました

 

酸化アンチモンは燃えにくい性質があるため、難燃助剤として防炎カーテンやマットレスに含まれているほか、

プラスチックやゴム製品を燃えにくくするために少量含まれることもあります

 

鉛(Pb)と混ぜることで活字にも活用されています。

アンチモン

 

 

原子番号52 テルル(Te)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号52 テルル(Tellurium)」の名前の由来は、ラテン語の「地球(Tellus)」です。

 

テルルは半金属の元素で、人体にとって有毒な元素でもあります

また、空気中で燃えることから保存方法に注意する必要があります。

 

テルルの主な用途としてはDVD-RAMディスクでしょう

これはテルルが熱によって結晶と非結晶の相変化が可能である性質を利用したもので、

書き換えの必要がある記録膜に利用されています。

 

他にも、エナメルやガラスを色付けするために使われたり、赤外線の検出材料にもなります

テルル

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原子番号53 ヨウ素(I)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号53 ヨウ素(Iodine)」の名前の由来は、ギリシア語の「紫色(Ioeides)」です。

 

ヨウ素は人体の必須ミネラルで、特に甲状腺ホルモンはヨウ化化合物によって構成されています

 

また、殺菌作用が比較的強いため、

ヨードチンキに代表されるような消毒剤やうがい薬などの材料として利用されています

 

学校の実験材料としても有名だと思いますが、ヨウ素にデンプンを加えると色が変わる(ヨウ素デンプン反応)のは、

ヨウ素がデンプン分子の中に入り込むことが原因で、どれだけ入り込めるかによって色が変わります。

ヨウ素

 

 

原子番号54 キセノン(Xe)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号54 キセノン(Xenon)」の名前の由来は、ギリシア語の「見慣れない(Xenos)」です。

 

キセノンガスを利用したランプが紫外線を出さないことから、日焼けマシーンによく使われていますね

 

科学的にはイオンエンジンの推進剤としての役割が重要です

惑星探査機である「はやぶさ」などに搭載されていますが、

イオンエンジンではキセノンを高速で噴射することで推進力を得ています。

 

他にもプラズマディスプレイのパネルや高速撮影用のストロボに利用されています

キセノン

 

 

原子番号55 セシウム(Cs)/特徴・性質・名前の由来

 

「原子番号55 セシウム(Caesium)」の名前の由来は、ラテン語の「青い空(Caesius)」です。

 

セシウムはアルカリ金属に属していて、常温でも酸化されて水と激しく反応する性質があります

 

セシウム時計が最も有名だと思いますが、

この原子時計の誤差はおよそ30万年に1秒とされていて、GPS(全地球測位システム)に使用されています

 

同じアルカリ金属のルビジウム(原子番号37:Rb)原子時計の誤差が10年に1秒ほどなので、

それよりもはるかに正確な時計ですね。

 

セシウムは他にも、放射線計測や医療診断などに利用されています。

セシウム

 

 

以上、『原子番号51,52,53,54,55ーアンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)/特徴・性質・名前の由来』でした!

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>

 

 

「原子番号51,52,53,54,55ーアンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)/特徴・性質・名前の由来」まとめ

原子番号51 アンチモン(Sb)/特徴・性質・名前の由来

・ 鉛電池の電極や半導体の材料

・ 難燃助剤として防炎カーテンやマットレスに含まれている

・ プラスチックやゴム製品を燃えにくくするために少量含まれることもある

原子番号52 テルル(Te)/特徴・性質・名前の由来

・ 半金属で人体にとって有毒な元素

・ 熱による結晶と非結晶の相変化を利用し、DVD-RAMディスクの記録膜に使われている

・ エナメルやガラスを色付けにも使用されている

原子番号53 ヨウ素(I)/特徴・性質・名前の由来

・ 必須ミネラルの1つ

・ 殺菌作用が強いため、消毒剤やうがい薬などの材料として利用されている

・ ヨウ素にデンプンを加えると色が変わる(ヨウ素デンプン反応)

原子番号54 キセノン(Xe)/特徴・性質・名前の由来

・ キセノンガスを利用したランプは日焼けマシーンに使われている

・ イオンエンジンの推進剤としての重要で、キセノンを高速で噴射することで推進力を得ている

・ その他、プラズマディスプレイパネルや高速撮影用ストロボに利用されている

原子番号55 セシウム(Cs)/特徴・性質・名前の由来

・ 常温でも水と激しく反応するため、保存に注意が必要

・ セシウム時計の誤差は30万年に1秒程度であり、、GPSに使用されている

※ ルビジウム原子時計の誤差が10年に1秒程度

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