科学の雑学Q&A 生物学

淡水魚・海水魚の違いは?【浸透圧&共存】|疑問を2分で!

投稿日:2019年7月19日 更新日:

 

今回は『魚の雑学』として、

淡水魚と海水魚の違いは?|浸透圧&共存

という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。

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淡水魚と海水魚の違いは?|浸透圧&共存

淡水魚と海水魚の違いは?|浸透圧&共存

 

淡水魚と海水魚の違い」は、ずばり

 淡水魚 ⇒ 淡水(塩分が少ない川、湖、沼、池など)に住むことができる魚

 海水魚 ⇒ 海水に住むことができる魚

で、基本的に

一度でも淡水っぽいところで生活する時期があれば【淡水魚】に認定!

という大ざっぱな分類ですが、「体の構造」は大きく違っていて

淡水魚 海水魚
水を飲む? ほとんど飲まない… めっちゃ飲む!
尿は? めっちゃ出す! ほとんど出さない…
塩分は? エラから吸収! エラから放出!
体内水分は? 外から水が入ってくる! 外に水が出ていく!

となっています。

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「淡水魚」と「海水魚」に大きな違いがある理由

【淡水】と【海水】で【塩分濃度】が違うから

で、

 淡水 ⇒ 0.1%くらい

 海水 ⇒ 3.4%くらい

 魚の体 ⇒ 0.9%くらい(淡水魚・海水魚共通)

になっているため、

【浸透圧】によって【淡水魚では体内に水が入ってくる】一方で【海水魚では外に水が出ていく】

 魚の浸透圧とは?:塩分が濃い方へと水が流れ込んでいくこと(塩分濃度は【淡水 < 魚 < 海水】なので、水は【淡水 → 魚 → 海水】の順に移動)

ようになります。

 

そのため

 淡水魚 ⇒ 外から水が【勝手に入ってくる】ので淡水はほとんど飲まなくていい & 入ってきた水は尿(低張尿)で排出 & 失われた塩分はエラから回収!

 海水魚 ⇒ 外に水が【勝手に出ていく】ので海水をいっぱい飲む & 一緒に入ってきた塩分はエラなどから排出 & 水分不足にならないよう尿(等張尿)はあまり出さない!

という仕組みになっています。

 

なお

【サケ】が淡水と海水を行き来できる理由

は、

淡水・海水の両方の機能を使い分けることができるから

で、ほかにも

ウナギ・アユ・ボラ・スズキ

といった身近な魚のなかにも

淡水でも海水でもどっちでも生きていける魚(生活史の中で使い分ける魚)

は多数います。

 

そもそも「淡水魚と海水魚の違い」は、ほとんど

塩分濃度を調整する機能の差

によるものだけなので、

魚の体液と同じ塩分濃度(0.9%ほど)の水槽なら【淡水魚】と【海水魚】で共存もできる

わけです。(好適環境水といって、塩分濃度調整の他に海水特有のミネラルを加えることで共存が可能になっている)

 

以上、『淡水魚と海水魚の違いは?|浸透圧&共存』について簡単にまとめました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>

『淡水魚と海水魚の違いは?|浸透圧&共存』まとめ

 淡水魚と海水魚の違い ⇒ 塩分濃度を調整する機能の差(淡水魚では低張尿を多量に排出しエラから塩分を吸収し、海水魚では海水を多量に取り込み余分な塩分をエラから排出することで浸透圧差による水分・塩分調整を行っている)

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