科学の雑学Q&A 生物学

キリンの角が5本もある意味は?|疑問を2分で!

投稿日:2019年4月13日 更新日:

 

今回は『キリンの雑学』として、

キリンの角が5本もある意味は?

という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。

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キリンの角が5本もある意味は?

キリンの角が5本もある意味は?

 

キリンの角が5本ある意味」として、

木の枝】から頭部を守るため(枝先や棘が顔に刺さりにくくするため)

 角で【攻撃】するため

の2つが考えられていますが、実際には

 頭部の保護 ⇒ 50cmを超えるほど長い舌があり、角が果たす役割がとても少ない

 攻撃用 ⇒ 角は柔らかいため、オス同士の闘争で役に立つことは珍しい

という点から

角が5本もある意味は現在ではほとんどない

とう見解が一般的です。

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では

 なんで必要のない角が5本も生えているの?

と疑問に感じるかもしれません。

 

確かに、角を発達させる(頭蓋骨を成長させる)には

少なからずエネルギーが必要

であり、生物学的には

無駄なコストは(繁殖に関することを除いて)カットするのが基本

なため

角がいらないなら退化していく

のが一般的です。

 

あくまで仮説ですが、キリンの角は

退化している段階

ではないかと考えられます。

 

少なくとも、「キリンの祖先」だと考えられている

Decennatherium

が生息していた

中新世の後期(およそ500~1,000万年前)

の頃には

捕食者への攻撃用

として

大きな角には重要な役割

がありました。

 

しかし、そんな立派な角も

首が長く進化

したときには

ない方がむしろ都合いい存在(大きくて重い角がない方が生存率が向上する可能性がある)

※ 頭が軽くないとそもそも長い首を維持できない&角がなくても視界が高くなり走って逃げることが可能

になったため

軽くてやわらかい角に変化していった

のではないかと考えられます。

 

現在のキリンはかなり最近の種だと考えられるため

角が退化してなくなるほどの時間がない

うえ、そもそも

必要性が低いからといって簡単に退化してなくなるものではない

(進化の大半はどうでもいい中立進化←遺伝的浮動:生存競争に大きく寄与しない限り正の自然淘汰は広まりにくい)

ので、「キリンに角が5本も残ったまま理由」は

あってもなくてもどっちでもいいから

(角があっても生存率は大きく低下しないし、なくなっても生存率は大きく向上しない)

ではないでしょうか。

 

実際のところは研究者の間でも細かい意見は分かれているので

キリンの角に対して意味はないけど5本もあるのだ!

とだけ覚えておいてください。

 

以上、『キリンの角が5本もある意味は?』について簡単にまとめました。

お読みいただきありがとうございました<(_ _)>

 

『キリンの角が5本もある意味は?』まとめ

キリンの角が5本もある意味 ⇒ 【① 捕食時に木の枝から頭部を保護するため】【② オス同士の闘争用(攻撃用)】 の2つが考えられるが、実際には角の果たす役割は非常に少ない

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