科学の雑学Q&A 生物学

うんち&尿の色が黄色・茶色なのはなぜ?|疑問を2分で!

投稿日:2019年4月15日 更新日:

 

今回は『排泄・消化の雑学』として、

1、うんち&尿の色が黄色・茶色なのはなぜ?
2、血液の赤色が原因?

という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。

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うんちの色が黄色・茶色なのはなぜ?

うんちの色が黄色・茶色なのはなぜ?

 

うんち&尿の色が黄色・茶色な理由」は、ずばり

 食べ物の消化を助けてくれる【胆汁(たんじゅう)】の色がうんちや尿に残っているから

です。

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胆汁」というのは

肝臓でつくられる消化液

で、食べ物に含まれている

脂肪】を分解し吸収しやすく

してくれる

なくてはならない大切な消化液

です(通常は胃と腸の間にある十二指腸に胆汁酸が排出される)。

その一方で

胆汁は黄褐色(黄色+茶色)

をしていて

とても強い着色性

をもっています。

そのため、胆汁が

消化を助けた食べ物の残りかす(=うんち)や液体(=尿)

胆汁由来の色が残って黄色・茶色になる

わけです。

もう少しだけ詳しく、正確に説明しておくと

 血液中の赤血球が壊れる

⇒ 【ヘモグロビン】(← 赤色)が分離し、【ヘム】(鉄の方)と【グロビン】(タンパク質の方)になる

⇒ 【ヘム】は肝臓で代謝され【ビリルビン】(← 黄色)になる

⇒ 【ビリルビン】は胆汁の一部として食物の消化液になる

⇒ 【ビリルビン】が腸内に入ると細菌によって【ウロビリノーゲン】に還元される

<うんちのルート>

【ウロビリノーゲン】が腸に残り続けると、さらに腸内細菌によって【ステルコビリノーゲン】に還元され、最終的に【ステルコビリン】になる

※ 【ステルコビリン】の色が茶色で着色力が強いため、うんちの色が茶色っぽくなる

<尿のルート>

【ウロビリノーゲン】の一部は再利用するために体内に吸収されて胆汁にもどされる(腸肝ウロビリノーゲンサイクル)が、不要なものは尿として排出される

このとき、【ウロビリノーゲン】が腎臓経由で排泄されるまでに体内で酸化され【ウロビリン】になる

※ 【ウロビリン】が黄色なため、尿も黄色っぽくなる

というのが大まかな流れです。

意外かもしれませんが

【うんち】や【おしっこ】の ”色のもと” は【ヘモグロビン】

だというわけですね。

今日覚えておくべきことは、

【うんち&尿】の色 ⇒ 【胆汁】が原因
【胆汁】の色 ⇒ 【ヘモグロビン】が原因

という2点です!

以上、『うんち&尿の色が黄色・茶色なのはなぜ?』について簡単にまとめました。

お読みいただきありがとうございました<(_ _)>

『うんち&尿の色が黄色・茶色なのはなぜ?』まとめ

 うんち&尿の色が黄色・茶色なのはなぜ? ⇒ 胆汁色素が黄褐色で着色力が強いためであり、うんちではステルコビリン、尿ではウロビリンが色のもとになっている

 血液の赤色が原因? ⇒ うんち&尿の色は胆汁色素由来、胆汁色素はヘモグロビン由来

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