科学の雑学Q&A 生物学

りんぷんの役割&意味は?|疑問を2分で!

投稿日:2019年4月18日 更新日:

 

今回は『昆虫の雑学』として、

チョウチョ(蝶々)やガ(蛾)にりんぷん鱗粉)があるのはなぜ?|役割・意味

という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。

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蝶・蛾の鱗粉の役割&意味

蝶・蛾の鱗粉の役割&意味

 

チョウやガにりんぷんのがある意味(役割)」は、ずばり

 雨をはじくため

 飛びやすくするため

 オスがメスにアピールするため(発香鱗による性フェロモン)

 敵を威嚇&仲間を認識

 体温上昇

の5つで、「りんぷんの絶対欠かせない役割」は

【雨をはじくこと】&【飛びやすくすること】

の2つです。

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まず「りんぷん」というのは

羽に生えていた体毛が変化

したもので

魚の鱗(ウロコ)のように1つ1つが独立

してくっついています。

「りんぷん」は

キチン質からなり羽全体をキレイに覆っている

ため

水をはじく

ことができます。

チョウやガなどの

大きな羽で飛行する小さな昆虫

にとって

 雨は大敵(羽が水に濡れると体が重くなって飛翔能力が大きく低下する)

ですが、りんぷんがあるおかげで

多少の雨なら飛ぶことができ、急な雨にも対応が効く

ようになります。

また「りんぷん」によって

羽がデコボコになる(なめらかでなくなる)

おかげで

空気抵抗が減って飛びやすくなる

というメリットもあります。

よく

 デコボコしてた方が空気抵抗は大きくなるんじゃないの?

と質問されることがありますが、

 デコボコしていると空気の流れが乱れる(乱流になる)

⇒ 空気がはりつきやすくなる

⇒ 力を受けた反対側からも空気が入り込みやすい

⇒ 気圧の変化が抑えられる(=空気抵抗が少ない)

というメカニズムで、ちょうど

ゴルフボールにデコボコがある(ディンプル)のと似たような原理

で空気抵抗は軽減されます(乱流の逆は層流;飛行機は翼をなめらかにし層流を生み出すことで気圧差を発生させ機体を上昇させている)。

実際に、チョウチョの

りんぷんをすべて取り除いた実験

では、チョウは

ほとんど飛ぶことができなくなった

ため、飛ぶために

りんぷんが果たしている役割は大きい

と考えられます(ただし空気抵抗が大きくなったから単純に飛べなくなったというわけではありません;翅の重量変化・環境変化がもたらす効果は大きいと考えられます)。

さて、話が長くなってきたので残りは簡潔に…。

「りんぷん」の主な役割は、以上の

 雨対策

 飛翔能力の向上

の2つですが、その他に

 性フェロモンとしてメスを惹きつける役割

 模様によって捕食者を威嚇する役割

 仲間を認知する役割

 黒色模様によって太陽光から体温を上昇させる役割

も付随して存在しています。

ただし、上記4つについては

 種によって役割をもたないものが多い(そもそもりんぷんをもたない種もいる)

ため、あくまで

りんぷんがもたらす副産物

程度で覚えておいてください(正確には種としての存在価値は高くても共通する役割ではないため覚える必要性が低いということです)。

以上、『蝶・蛾の鱗粉の役割&意味』について簡単にまとめました。

お読みいただきありがとうございました<(_ _)>

『蝶・蛾の鱗粉の役割&意味』まとめ

 蝶・蛾の鱗粉の役割&意味 ⇒ 雨をはじくため|飛びやすくするため|オスのメスへのアピール(発香鱗)| 敵を威嚇|仲間を認識|体温上昇

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