今回は『天気の雑学』として、
梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?
という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。
梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?
梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?|理由
「梅雨に雨が多い理由」は、ずばり
2つの大きな【暖かい空気】と【冷たい空気】がぶつかって、なかなか動かないから(停滞するから)
です。
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梅雨の時期になると、日本の
北には【オホーツク海気団】(冷たく水分をたっぷり含んだ高気圧)
南には【小笠原気団】(暖かく水分をたっぷり含んだ高気圧)
がやってきます。
もう少し詳しく説明すると
日本の北:冬で寒かった北海道の上にある海(オホーツク海)が暖かくなり【高気圧】が発生(陸との気温差により下降気流が発生するから) ⇒ 風(偏西風)の影響で日本に近づいてくる
日本の南:太平洋の赤道近くで暖められた【高気圧】が自転・気流の影響で日本側に移動(高気圧は北半球では右回り)
ということです(わかりにくかったら読み飛ばしてOKです)。
梅雨の季節では
【オホーツク海気団】と【小笠原気団】の大きさ(勢力)はだいたい同じくらい
なので
2つの高気圧がぶつかると互いに譲らないまま動かない(停滞)
ようになります。
このとき
高気圧の中心には【下降気流】がある
ため
【風】は高気圧の「中心から外」に吹く ⇒ 2つの気団はそれぞれ「相手側に向かって」風を吹いている
ことになります。
すると、
2つの気団がぶつかっている場所(境界線)では風がぶつかる
こととなり
行き場のなくなった風は上に移動
します(=上昇気流が発生)。
上昇気流が起こるということは
地上の空気が上空に移動
することで
地上よりも上空の方が気温が低い
ため、空気が上空に上がると
水分をそれ以上空気中の含めなく
なります(飽和水蒸気量は温度が低いほど小さくなる = 露点に達しやすくなる)。
つまり
上空に行った空気がもっていた【水分(水蒸気)】が【水滴】に変わる
ことになり、それこそが
雲
なわけです。
【オホーツク海気団】と【小笠原気団】はともに
海洋性の高気圧(海からやってきた空気)
なので
もともとたくさんの水分を含んで
いるため
雲ができる量(水滴に変わる量)が多く
、
2つの気団がぶつかっている場所(停滞前線=梅雨前線)では雨が降りやすく
なるのです。
では
なぜ1ヶ月ほどで梅雨は終わる
のでしょうか?
それは、夏が近づき
冷たかった【オホーツク海気団】の勢力が弱まる
ことで
【小笠原気団】がどんどん北上してくるから
です(勢力が変わって雲ができにくくなる)。
【小笠原気団】は
赤道からやってきた暖かくて(暑くて)ジメジメした空気
なので、【小笠原気団】が日本を覆うようになることで
蒸し暑い日本の夏が始まる
わけですね。
なお
秋に雨が多くなる理由(秋雨前線が発生する理由)
もメカニズムは同じです。
梅雨と違うのは
【小笠原気団】VS【オホーツク海気団】という1対1の対決ではなく
、その2つに加え
ロシア側の【シベリア気団】& 中国側の【揚子江気団】(ともに大きな高気圧)も勝負に参戦
しているという点です。
いずれにしても
【高気圧がぶつかった境界】で【雲ができやすい】ので【雨も降りやすい】
ということですね。
以上、『梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?|理由』についてざっくりとまとめました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
少し難しい説明になってしまったかもしれませんが、できるだけわかりやすく書いたつもりなのでご容赦ください…。
大事な点は
梅雨・秋には高気圧がぶつかる ⇒ 上昇気流ができる ⇒ 雨雲ができる
です!
『梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?|理由』まとめ
梅雨・秋に雨が多いのはなぜ?(理由)⇒ オホーツク海気団と小笠原気団という2つの同勢力の高気圧がぶつかることで、2つの境界で上昇気流が発生し、雨雲が形成されやすくなるから